UQ WiMAXをはじめとしたモバイルWi-FiのWiMAXと、フレッツを始めとした光回線を、料金・速度・エリア・利便性などさまざまな角度から比較・評価。

通信の速度を比較。制限の解説も【WiMAX2+編】
WiMAX2+の通信速度
WiMAX2+の基本的な通信速度は下り最大110Mbps、上り最大10Mbps。
さらに、2015年の始めに開始された「ヤ倍速」では、下り最大220Mbpsもの速度で通信が可能となった。送受信の両方で4本ずつアンテナを使用して通信する「4×4MIMO」と、複数の周波数帯を束ねて通信を行う「CA(キャリアアグリゲーション)」の2種類の新技術が導入されてさらに高速化したのだ。
「4×4MIMO」「CA」による高速通信を行うためには、それらに対応したルーターを使用する必要がある。それぞれ最初に登場したルーターは、「4×4MIMO」対応としては「Speed Wi-Fi NEXT WX01」、「CA」対応としては「Speed Wi-Fi NEXT W01」。名称がよく似ているが違う端末なので気をつけよう。
もちろん実効速度でも、WiMAX2+はかなりのスピードが出る。レビューサイトによると、標準でもだいたい15Mbps~30Mbpsほど、「4×4MIMO」や「CA」対応ルーターなら50Mbps〜基地局のそばなら100Mbpsも出るようだ。これなら、動画を視聴したり、写真など大容量ファイルを大量に送受信したりといった、ヘビーな使い方でも全く問題なく対応できるはずだ。
従来のWiMAXは低速化
なお、WiMAX2+の拡大に伴い、従来のWiMAXはだんだんサービスを縮小している。これまでは下り最大40Mbps、上り最大15.4Mbpsだったが、「CA」対応した地域から順番に下り最大13.3Mbpsに速度が下げられている。
月額3,000円台で全く制限なしで利用できた従来のWiMAXがサービス縮小してしまうのは少々残念ではあるが、格安SIMなど他の通信サービスとの競争もあり仕方の無いところなのだろう。
au 4G LTEオプションも十分な速度
もしWiMAX2+の電波が入らない、でも高速な通信が必要、といったときには「LTEオプション」を使おう。au 4G LTEによる通信が可能で、この通信速度は下り最大75Mbps、上り最大25Mbps(一部エリアを除く)。オプション料金はかかるが、こちらもかなり高速だ。
モードと速度制限
WiMAX2+、従来のWiMAX、au 4G LTEの3つの高速通信はモード切り替えにより選ぶことができる(ルーターによって選べるモード・選べないモードがある点は注意)。切り替えは端末を操作するだけなので簡単だ。
以下に各モードの特徴をまとめてみた。
- ノーリミットモード
- 従来のWiMAXのみに接続
- ハイスピードモード
- 従来のWiMAXとWiMAX2+のどちらかに接続
- ハイスピードプラスエリアモード
- WiMAX2+とau 4G LTEのどちらかに接続
※オプション料金1,005円
そして速度制限については以下の通り。モードによって通信量のカウント方法が違っていたりと結構ややこしくなっているので、しっかり覚えておこう。
※7GB/月制限
- 「Flat ツープラス」(ギガ放題では無い方)の場合
- WiMAX2+とau 4G LTEの通信量の合計が7GBを超えた場合、当月末までそれらの通信速度が送受信最大128kbpsに制限される
- 「Flat ツープラス ギガ放題」の場合
- 「ハイスピードプラスエリアモード」でWiMAX2+とau 4G LTEの通信量の合計が7GBを超えた場合、当月末までWiMAX2+(ハイスピードモード・ハイスピードプラスエリアモードの両方)とau 4G LTEの通信速度が送受信最大128kbpsに制限される
※3日制限
- 前日までの直近3日間でWiMAX2+とau 4G LTEのデータ通信量の合計が3GB以上となった場合、WiMAX2+(ハイスピードモード・ハイスピードプラスエリアモードの両方)とau 4G LTEの通信速度が翌日にかけて制限される場合あり
後者の3日制限は「ギガ放題」であってもかかる。そのため「ギガ放題」であっても完全に無制限で使える訳では無くなってしまった。
それでも3日間で3GBというのは相当な大容量である。よほど巨大なファイルを受信したり、大量の動画をダウンロードしたりしない限り到達することは無いだろう。さらに言えば、3日制限はあくまで「制限される場合あり」となっているので、必ずしも制限されるわけでは無い。「ギガ放題」は「ほとんど無制限」と思って差し支えないのでは無いだろうか。
ちなみに、この3日制限についてだが、WiMAX2+を契約したユーザーからは「3日制限があるなんて知らなかった」という声が最近増えているようだ。この制限については、ネット上のメディアでは当初からよく報道されていたものの、公式サイトでは小さい文字でしか書かれていなかった(最近は少し文字が大きくなったが)ほか、実店舗などでも利用者に対してあまり明確に説明がされていなかったものと思われる。
ご検討の際は、この3日制限のことをしっかり理解しておくようにしよう。
光の通信速度
光の通信速度はやはり圧巻。メジャーな「OCN光」で上り・下りともに速度最大1Gbps。So-netが提供する「NURO 光」ではなんと、下り速度最大2Gbps、上り速度最大1Gbpsだ。
そして実効速度では、情報サイトのレポートによると約850Mbps出たとの報告も。ただしこれは、非常に高いスペックのPCで、無線LANを使わない等、最高の条件を揃えて、スピードテストツールで測定した結果。実際には、無線LANも使うだろうし、PCのスペック、特にストレージのI/O性能もあるし、なによりサーバー側の処理が追いつかないこともあるから、むしろそれらの方がネックになってしまって、そこまでの速度はなかなか出ないことが多い(しかし、一昔前では考えられなかった状況だよなあ…)。そのため通常の条件では、約200Mbpsも出れば良い方のようだ。
両者を比較。速度の速いほうはどっち?
WiMAXと光、双方ともスピードアップしており、速度を単純に比べれば、まだまだ光が大幅リード。でもWiMAX2+も健闘しており、下り最大220Mbpsという速度は、数年前の光の速度(100Mbps)を上回るところにまで達している。
外出先から、Webカメラ片手に生放送する方にとっては、引き続きWiMAX2+もベストな選択肢になるだろう。速度向上により、今までよりも高画質な放送ができるようになるし、なによりWiMAXは「ギガ放題」があるので、速度制限の面で他のモバイル通信サービスと比べても優位だ。
また、Windows 8.1では、クラウドストレージサービスの「OneDrive」が標準で利用できるようになった。このように、通信の高速化がベースとなって、PC・スマホ・タブレットそれぞれの新たな使い方がこれからも提案されてくるだろう。新時代の到来を感じさせる。
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